作成日:2021/04/12 更新日:2022/07/04
#1 Webサイトを作る準備
まず、プログラミングについて
実はプログラムはみなさんが小さい頃から慣れ親しんでいます。音楽会や運動会のプログラムといったふうに、あるイベントの演目などの構成を記したもののことです。
最初に50m走、次に玉入れ...最後にダンスという感じです。結婚式とかキャンプに行くとか、けっこう何でもプログラムです。
コンピューター・プログラミングの場合でも、まずは同じ考え方でOKです。
写真をアップして誰でも見れるようにする。イイねが押せる。シェアできる。そんな内容にしよう! と考えたものがプログラム。 で、そのやりたいことをPCやスマホに表示させるために作文を書くことがプログラミングです。
`表示して`とか`削除して`とか`もし削除されたらここを赤くして`など、 たくさんの命令たちを順番に組み合わせて作文するような感覚でつくっていきます。
例えばWeb サイトを作るろうと思ったとして、作るための道具は2つです。
ひとつは表示させる画面そのものであるブラウザというアプリケーション。iPhoneで言えばSafariというアプリのことです。 もう一つは、その画面に表示させるために必要なプログラムを書いていくテキストエディタ、この2つです。
意外ですが入門でやるような簡単なWebサイトを作るときはプログラミング言語は使いません。マークアップ言語を使って作文していきます。 この2つの違いは計算があるかないかの違いです。
ワードとエクセルを使ったことがある人はピンとくるかもしれませんが、 プログラミング言語はエクセルで、マークアップ言語はワードで文章を作るようにWebサイトを作っていきます。
テキストエディタに作文を書いていく作業のことを コーディングとかコードライティングといいますが、 いろんな言葉があると使い分けがムズかしいので、全部まとめてプログラミングといわれています。
Webサイトを作るためにブラウザとテキストエディタを用意します。
いずれも無料で使うことが可能です。作った人たちに感謝🙏🏻ブラウザについて
Chromeや Firefoxや などいくつかブラウザがあります。ここではChromeを使って説明します。Chromeダウンロードサイトへ
テキストエディタについて
Visual Studio Codeがコーディングの標準アプリとなっています。他には atomや sublime、 などのテキストエディタがあります。Visual Studio Code ダウンロードサイトへ
※紫のアイコンのVisual Studioと間違わないように気をつけましょう。青いアイコンのVisual Studio Codeをダウンロードしてください。
▼Visual Studio Codeの設定ブラウザに表示させたい内容を、テキストエディタに記述します
新規ファイルに「あいうえお」とかいて、デスクトップにファイルを保存し、ブラウザにドラッグ&ドロップして確認してみましょう。
あいうえお
Webサイトを作るためのファイルの名前は◯◯◯.htmlといったように.html 拡張子をつけた
htmlファイルを作ります。※拡張子はファイルの種類を識別させるための記号のようなものです。.jpgや.pdfなど見たことあると思いますがあれと同じです。
※htmlは、Hypertext Markup Language(ハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ)の略です。
htmlファイルをブラウザにドラッグ&ドロップすることで、ファイルの内容を表示できます。
自分のパソコン内(ローカル)で制作しているときにはこの方法で確認します。
#2 Webサイトはhtmlとcssで作る
タグを使って文章を作る
html文章では写真や文字を枠で囲いその枠を積み木のように配置することで画面を構成します。 その枠(積み木)のひとつひとつに役割りを持たせるため タグ と呼ばれる記号( >で囲われた文字)を使って、 写真や文字を開始タグと終了タグではさみます。 ※終了タグがないものもあります。
あいうえお
かきくけこ
試しに、このように下の行に「かきくけこ」とかいて、保存した後、ブラウザの再読み込みをして確認してみましょう。おそらく1行で「あいうえお かきくけこ」と表示されるはずです。
html文章ではタグを使わない改行は無視されてしまいます。
あいうえお
かきくけこ
このように書くとブラウザで見たときも改行されて表示されていますね。<br>というタグを使って ブラウザに指示を出している(命令している)ことになります。
Webサイトのデザインは、このようにいろんなタグを使って作っていきます。
htmlファイルは「枠」を作り、cssファイルは「装飾・修飾」を担当します。
cssファイルに「文字の色は黄色にする。枠の幅を200pxにする。背景の色を青色にする。」という特性・装飾を書きました。 特性とは、身長は170cm・性別は男性・職業は...のような捉え方でOKです。このように「style.css」といった装飾を指示する css ファイルというものを作り、枠の形を指示するhtmlファイルとあわせてWebサイトを作っていきます。
※cssは、Cascading Style Sheets(カスケーディング スタイル シート)の略です。
#3 htmlとcssの決まりごと
htmlとcss、2つのファイルの関係と決められた名称
css書類ではhtmlのタグに対して、 セレクタ を使って操作したい指示を { }で囲ってかいていきます。セレクタごとに{ }の中に、役割りの指示である プロパティ という、特性をもたせるための命令文を書きます。
プロパティには 値 を設定します。 プロパティと値の間には:でわけて、値の最後には ;をいれます。
htmlのタグと同様、cssのプロパティもあらかじめいくつか用意されています。タグは100こ、cssプロパティは200こ以上ありますがすべてをおぼる必要はありません。
#4 htmlは枠というブロックのパズル
枠で構造体を作る
htmlでいう「枠」とはブロックのようなものです。 ブロックを積み上げたり、横においたり、中に入れたり… 様々な形をもたせて「構造体」を作っていきます。必ず必要な枠(タグ)
<html> 〜 </html> | 一番外側の枠です。 |
<head> 〜 </head> | head(頭)。画面に表示させない、機能の部分を入れる枠です。 |
<body> 〜 </body> | body(体)。画面に表示させる部分を入れる枠です。 |
要素を囲うための枠(タグ)
<div> 〜 </div> | division(区分)。 汎用的な枠で、特に役割のない枠に使います |
<p> 〜 </p> | paragraph(段落)。文章のかたまりを入れるための枠 |
<span> 〜 </span> | span(長さ)。文字を囲うときによく使う。 |
<h1> 〜 </h1> | heading(見出し)。見出しの文字を囲う。h1(強い)からh6(弱い)まであります。 |
<table> 〜 </table> | table(表)。表を作るときに使う。 |
<img> | 画像を表示させるときに使います。閉じタグはありません。 |
タグは100程度ありますが一度にすべて覚える必要はありません。CBCで出てくるタグをその都度覚えてくれて大丈夫です。
よく使うタグだけだと20〜30程度です。小学1年生で覚える漢字は80字。小学3年生で覚える漢字は200字。中学3年間で出てくる英単語が1800ぐらいなので、それに比べたら簡単ですね!
#5 htmlでの枠の使い方と特性
開いているindex.htmlを以下のように書き換えて、ブラウザでどのように表示されるか見てみましょう。ブラウザで確認するには再読み込みして確認します。Macの場合は⌘+Rでできます。
<html>
<head>
<title>練習</title>
</head>
<body>
<div>
あいうえお
</div>
</body>
</html>
複数の要素をいろんなタグで囲ってみましょう。
開いているindex.htmlを以下のように書き換えて、ブラウザでどのように表示されるか見てみましょう。
<html>
<head>
<title>練習</title>
</head>
<body>
<div>
おはよう
</div>
<p>
こんにちは
</p>
<span>
さようなら
</span>
<span>おやすみ</span>
</body>
</html>
#6 cssでデザインしてみる
枠(要素)をデザインしてみる
開いているindex.htmlとstyle.cssを以下のように書き換えて、ブラウザでどのように表示されるか見てみましょう。
<html>
<head>
<title>練習</title>
<link href="css/style.css" rel="stylesheet">
</head>
<body>
<div>
おはよう
</div>
<p>
こんにちは
</p>
<span>
さようなら
</span>
<span>おやすみ</span>
</body>
</html>
div{
height:100px;
background-color:#d9e021;
}
p{
width:70%;
height:50px;
background-color:#f9b9d5;
text-align:center;
}
span{
border: 1px dotted #f9b9d5;
font-family:serif;
}
各セレクタにあらかじめ用意されているプロパティと、それぞれに「値」を入れていきます。値は「
px、
%、
rem、
vw
」などそれぞれ決められた単位があります。色指定は#で始まる6桁の数字で表現します。
linkタグに、半角を空けて hrefというタグのようなものがあります。これは「属性タグ」と呼ばれるもので、主となるタグを補足するものです。
hrefは (hypertext reference)の略で、「ハイパーテキストを参照(リファレンス)する」という役割をもたせます。 つまり、他のファイルを読み込むという意味です。
relは (relation)の略で「関係」の意味です。どの種類のファイルを関連つけるかを指定します。
linkタグに、半角を空けて hrefというタグのようなものがあります。これは「属性タグ」と呼ばれるもので、主となるタグを補足するものです。
hrefは (hypertext reference)の略で、「ハイパーテキストを参照(リファレンス)する」という役割をもたせます。 つまり、他のファイルを読み込むという意味です。
relは (relation)の略で「関係」の意味です。どの種類のファイルを関連つけるかを指定します。
#7 cssでデザインする時のプロパティ
枠または、その中の要素を装飾するときに使うプロパティのほんの一例です。配置についてのプロパティは多少難しいですが、おいおい解説していきます。ここでは「そんなプロパティがあるんだな」程度でOKです。★は比較的わかりやすいですが、★★★は少し難しいのでしっかり学習しましょう。
★枠のかたちに関するプロパティ
width | 要素の幅を指定します。単位はpxや%やvwなどを使います。 width: 100px; |
|
---|---|---|
height | 要素の高さを指定します。単位はpxやvhなどを使います。 height: 50px; |
|
background | 要素の背景色や画像の配置を指定します。 background-color: #FF0000; |
|
border | 枠線の色や形を指定します。 border: 1px solid #000000; |
★枠の余白に関するプロパティ
margin | 要素の外側の余白の空間を指定します。 margin: 0 10px 0 0; |
|
---|---|---|
padding | 要素の内側の余白の空間を指定します。 padding: 10px; pad + ingです。padは肩パッドのpadで詰め物のことです。つまり内側のこと。 |
★枠の中の文字要素に関するプロパティ
color | 色を指定します。 color: #FFF00; |
|
---|---|---|
font-size | 文字のサイズを指定します。 font-size: 12px; |
|
font-family | 文字の書体を指定します。 font-family: sans-serif; |
|
text-align | 左右や中央など配置位置を指定します。 test-align: right; |
|
line-height | 行間を指定します。 line-height: 1.6em; (em = 1文字分のサイズ) |
★★★配置(レイアウト)に関するプロパティ
display | 枠の特性を変更できます 。値の例)block、inline、flex |
||
---|---|---|---|
position | 要素の位置を、相対的な位置か絶対的な位置かで指定することができる。 値の例)relative、absolute ※相対的と絶対的、まずは言葉だけ覚えておいてください。 |
||
z-index | 要素が重なるときの重ね順を変更できます。値は数字になります。 | ||
float | 回り込みの指定をします。左右に回り込む。 ※displayプロパティで代替可能なので今はあまり使われません。 |
colorやbackground-colorプロパティに使われる値の 色に関しては#FF0000といった、#と6桁のアルファベットと数字の組み合わせによる 16進数のカラーコード(色の番号)というもので指定します。 このアルファベットと数字の組み合わせだけでフルカラー(16,777,216色!)を表現できます。何色がどんな英数字になるかはgoogleで「Webカラーコード」などで検索してみましょう。
#FF0000 #000000 #00FF00 #CCCCDD #9932CC